機能性が上がると、
快適に過ごせる

function=機能。
「fca」の流れるようなひとつながりの動線は、螺旋階段の筒が核となっています。ただ回遊できるだけでなく、無駄のない間取りの中に、表動線と裏動線をさり気なく分け、広さと実用性を32坪の中に実現しています。
その空間で過ごすことに飽きることなく、楽しくなってきます。
ずっと居たい空間。直線で構成された建築空間の中に螺旋階段がつくるRの壁があることは、自然な体の動きにもつながり、とても機能的です。また、コンパクトなサイズと動線により、家の使い勝手がぐんとあがっています。

「fca」では寝室のあるフロア(2階)に風呂や水廻りを設けて、1階のリビングからの目線を気にすること無く風呂に入れたり、就寝の準備ができるようになっています。同じく、2階には洗濯もできる家事室があり、人目を気にせず、明るく快適な空間で作業が出来ます。
たどり着きやすい位置にある、心地よいその空間は、度々そこに行くのが楽しくなりそうです。
また、住宅の機能性は、雨を防ぎ、風や日射は適度に取り入れられるようにすることが大切です。それだけでなく、しっかりとした構造や、丁寧な施工により耐震性を上げることも重要な要素。つまり、家の最も基本的な役目である、そこに過ごす人を守る役割です。

「fca」はとてもシンプルなかたちをしています。それは、ただ削ぎ落とすデザインに終始したわけではなく、それらを合理的に実現できるかたちを考えたときにたどり着いたかたちなのです。

快適を考えると
自由になれる

comfort=快適。
32坪の「fca」には、2台のエアコンが設置されています。
1階に1台、2階に1台。寒い冬や暑い夏でも、
その2台のエアコンをつけるだけでどの部屋も均一な温度になります。
その温熱環境は、気密断熱をしっかりと考えた設計と施工方法と
それを実現する工事によるものです。

温熱環境を良くしようとすると、その実現方法にはある一定の方程式があるようです。そしてそれをきちんと実現することは、誰にとっても普遍的な快適さを与えてくれることでしょう。

シンプルな4間角の総2階である「fca」は、外皮性能を高め、
南側には冬の日射を取り入れる大きな窓があります。
夏の西日はなるべくカットできるよう西側の窓は小さくし、
北側には排熱や通風を考慮した窓を設けています。
シンプルなかたちは温熱環境にも多大な貢献をしているのです。
また、家の中の温度ムラが無いと、空間が一体となり、住む人が自由に
各部屋を行き来しやすくなります。それだけでなく、無理のない温熱環境が実現できるとなると、プランを自由にできるようになり、
生き生きとした動線計画が可能となります。

「fca」の伸びやかなプランとその機能性は、comfort=快適性がしっかりと考えられているからこそのものなのです。

ちょうどよい
バランス

ambience=雰囲気。
「fca」のモデルハウスは、総合住宅展示場の中にあります。
華やかなハウスメーカーの家々が建ち並ぶ中、シンプルで素朴なかたちをした「fca」は、とても雰囲気がよく見えます。敷地に対する配置や、外壁に使われた杉の表情、まわりの住宅よりも高さを抑え街並みに配慮したデザイン。それは時間を超えて、日本の風土に調和し、いつまでも愛される家となるのだろうと思わされます。
その普遍性は、単に古さや郷愁を感じさせるために故意につくりあげているわけではなく、日本の街並みに胸をかりて外観や佇まいを考えているからこそ生まれるのでしょう。

また、家の雰囲気はその内部の空間でそこに住む人がどう感じるかがもっとも重要です。
機能性や快適性を重視すると、魅力的な雰囲気が損なわれるのではないかと思いがちですが、そこを追求することで生まれる雰囲気の良さがあります。自分もまわりの環境も心地よくなるその雰囲気は、デザインだけではなく、機能性や快適性をそのルールや公理に則ってつくっているからこそ、バランスがよく自然に感じられるものでしょう。

「fca」の中に入ると、まずその雰囲気の良さと居心地の良さを感じます。そこにはもちろん、緻密な計算やデザインに対する強い想いがあり出来上がっていますが、その作者側の意図は、その空間に身を置く人の居心地の良さやその街の雰囲気の良さにつながっていることがわかります。
ひとりよがりな表現ではないこの家のデザインに対する多くの人々の理解と共感が時間とともに増えていくことでしょう。

32坪 小さいけれど
大きな家

等身大な家。
「fca」は[f][c][a]のバランスを、32坪というサイズにおさめています。
総2階なので、1階が約16坪、2階が約16坪。総合住宅展示場の60坪・70坪・80坪といった豪邸と呼ぶにふさわしい家々が建ち並ぶ中、ひときわ小さいサイズで建設されています。
福岡の一般的な住宅からしても少し小さめとも思われるかもしれません。しかし、来場者は言われます。「fca」に入ると「ちょうどよいね」「このくらいで十分だね」と。

[f][c][a]のそれぞれのバランスが整っていることは大前提ですが、32坪というサイズは、生活空間としてちょうどよいサイズなのかもしれません。

「fca」は、家族4人で暮らしても、夫婦2人で暮らしても、1人で居ても、寂しくなく窮屈でもない、そして掃除もしやすく適度な収納もある。この中で自分だったらどんな暮らしをするだろうかと想像をはたらかせたくなることでしょう。
また、リビングやダイニングの空間は、家族や自分だけでなく、大勢の仲間を集めてパーティーをしても許容出来る空間となっていることがわかり、コンパクトなサイズでも、とても大きな懐を「fca」から感じることができます。

家を建てるときは、家族の人数が最大のことがほとんどです。
「今」だけを考えて家づくりをしてしまうと、将来子どもたちが巣立ち人数構成が変化した時に、家全体を使い切れなくなってしまい、ちょうどよさが失われてしまいます。また、最終的に1人になったとして、広すぎる家を維持していけるかという問題もあります。
まだ見ぬ未来のストーリーを紡ぐ場の、普遍的な価値とは何なのか改めて考えてみることが必要です。

様々な家族の暮らし方や人数の変化を前向きにとらえ、いつまでも受け継がれるかたちとなるよう願いを込めて、「fca」は考えられました。